第2試合 20分1本勝負 ○椎名由香(8分11秒、腕ひしぎ逆十字固め)夏樹☆ヘッド●
左側が夏樹☆ヘッド。右側が椎名由香。
試合開始のゴングが鳴る前、選手がコーナーに戻る隙をついての奇襲攻撃を仕掛けるの図。
後ろを向いて戻っていくのが椎名由香で
駆け寄っている為にブレて写っているのが夏樹☆ヘッド(水嶋なつみ改め)
組み合って下の状態から腕関節、及び三角絞めを狙っている椎名由香はNEO所属のベテラン選手。
NEOでの役割としては関節技を巧に繰り出すサブミッション系ファイターというポジション。
息吹への参戦経緯は全日本女子プロレス所属時代に吉田万里子の後輩に当る関係性からと
グラウンド・レスリング及び関節技の練習を今でも吉田万里子と共に行っているから
などの説明が試合前にリングアナウンサー(水原英里)よりされていました。
へーって感じです。吉田万里子と椎名由香の二人の間に、それなりの繋がりがあるとは全然知らなかった。
三角絞めの体勢からアームバーを獲りにいく動き。
総合格闘技の興行が地上波のプライムタイムで即日放送されるようになった昨今では
誰しも知識として知りえるようになりました。が
10年前だと「体が下になっているのに攻めているとは何ぞや?」と
一般の人には理解できない、マニアでも目利きの人のみが知りえる知識でした。
当然、ここで送る声援は「絞めろ」でも「落とせ」でも「極めろ」では無くて……
「しぼれーしぼれー」とコールすることが由緒正しき女子プロレス観戦マナーとなります。
夏樹☆ヘッドが椎名由香に対してクロスボディを仕掛けるの図。
責められてばかりいた夏樹☆ヘッド(水嶋なつみ改め)の反撃。
椎名由香をコーナーポストに押し込めて上から踏みつけています。
夏樹☆ヘッドは全日本女子プロレスから2004年にデビューしたキャリア2年目の新人選手
(現在は我闘姑娘所属)なので椎名由香のキャリアと比べてたら1/10ぐらいの差は開いてます。
この試合もそうなのですが、今回の息吹はJDスター同士の同門対決だった第一試合を除き
全てがベテランvs新人のチャレンジマッチ的な対戦カードが組まれていました。
この第二試合からはキャリア1年以上、2年未満の新人選手がベテラン選手に対して
どうやって立ち向かっていくのか?新人選手が叩き潰されても(後ろに下がらずに)
前のめりになって倒れこむ姿勢というのか、根性を見てやろう。
という趣旨が強くなっていますし、新木場1stRINGに集まった女子プロレスヲタな観客も
新人選手の技術的に未熟な部分(技は勿論、試合中の間の取り方とか、諸々全て含め)には目を瞑って
新人ならではの初々しさとか駆け引きをしない純真な部分を見るためにチケットを買っている訳です。
そういった意味で息吹は(主催者側)需要と(観客側)供給が完全に合致していた
全体的に盛り上がるのある良い興行でした。
椎名由香の脇固め
必死になって動いて、ロープに足を出してエスケープする夏樹☆ヘッド
椎名由香は攻撃の手を休めず、ここで畳み掛ける。
再び、脇固め
椎名由香に腕を獲られて悶えている夏樹☆ヘッド。
このように試合内容の8割方は椎名由香が夏樹☆ヘッドの腕関節を絞っては攻めているものでした。
画像ブレていますが椎名由香がトップロープ越しにアームバーを仕掛けている図。
WWE所属のTAJIRIが使う技「タランチュラ」のムーブを応用して
カシン(現在フリーランス)が考えたであろうロープ越しにアームバーを極める技と
同じモノなのだと思います。
椎名由香がトップロープに登り、飛び技を出す構えの図。
夏樹☆ヘッド(水嶋なつみ改め)は良い意味で下品な存在でした。
全女出身の泥臭さが抜けきれていない選手。
下品とか泥臭いとか負のワードを連発する散々な評価に聞こえるかもしれませんが
酷評の逆で誉めているのです。
全女出身の選手だけが持つ事のできる泥臭さ、という特徴は財産だと思います。
他のリングで育っている選手はどんなに頑張っても全女育ち特有の匂いというのか
松永会長が体現していた見世物小屋の如何わしさは体臭として選手には染み込まないんです。
上手く説明はできないのですが、私が全女に一番吸い寄せられていた部分というのは
野外で行われた興行であったり
グッズ売店の売上金がザルに入れられたまま放置されているアバウトさであったり
そういったリング内外から漂っていた泥臭い雰囲気だったのでそれを背負えている選手。
全女育ちの夏樹☆ヘッドは良い意味で下品だったと言える訳です。
コーナーポストに乗せられた椎名由香
夏樹☆ヘッドの得意技、椎名由香をコーナーポストに座らせて下からヘッドバットを食らわす図。
リングネームのヘッドの名前とおりにヘッドバットが得意技。
試合中に何度もヘッドバットを出していました。
スクールボーイだったか、ラ・マヒストラルだったのか、横入り式エビ固めだったか……は忘れましたが
夏樹☆ヘッドが椎名由香から固め技でフォールを取ろうとしていた図。
惜しくもカウント2で逃げられる。
最後は椎名由香が腕ひしぎ逆十字固めで夏樹☆ヘッドからタップアウトを奪い試合終了。
プロレスは総合格闘技とは違い対戦カードが組まれた段階から
(わかっている人が見れば)試合の勝敗はハッキリと見えているので
結果よりも試合内容の方が重視されるという
通常のスポーツの楽しみ方とは違う逆転現象が起きます。
今回は夏樹☆ヘッドが負けましたが彼女の頑張りが見れたのでそれで良しという感想。
試合終了後椎名由香が夏樹☆ヘッドの首元に手を当てて後輩を
(所属団体も違うし、同じ全女出身だとしても団体に所属していた時期も違うのですが)気遣っている様子。
このような温かみのある図もプロレスならでは。
息吹はベテランvs新人というコンセプトでしたが
新人の勢いを受け止めてあげるベテランの懐の深さも感じさせてくれた興行でもありました。
第一試合 20分1本勝負 木村ネネ×渋谷シュウ
第三試合 20分1本勝負 伊藤薫×江本敦子
第四試合 30分1本勝負 闘獣牙Leon×渡辺菜穂
第五試合 時間無制限3本勝負 吉田万里子&藤井恵×木村響子&栗原あゆみ