Blogで書いた文章の加筆修正になります。

全日本女子プロレスの幕引き現場を見る為に後楽園ホールへ足を運びました。
男子、女子問わずに日本最古のプロレス団体が終焉してしまうのが全女が終ると言う意味なのです。
現状の全女は動ける選手が4人しかいなく(前川、渡辺、A・Kong、前村)
主力選手の高橋とHikaruはここ数ヶ月、怪我で動けなかったので戦力外。
日々の興行はフリーランスを雇い入れながら凌いでいたものの、阻止限界点はとっくの昔に超えていた全女。
本当にこの日で終ってしまいました。その日の興行をみた後に当日あった事を記憶に残しておく為に
画像の整理とコメント付けなどをやっていたりするのですが、それでも尚全女が終ってしまった実感というモノがありません。

終わりの日は田舎の葬式みたいに親戚縁者が集まる日でもあり
全女出身の選手達が集まってくれたお陰でそれなりに豪華なマッチメイクが揃いました。
この日に起こった出来事、なるたけ全てを残しておきたいが為に今回はムダに画像多めになっています。
全女の存在を決して忘れてはいけない。しっかりと記憶に刻み込んでおきましょう。



全日本女子プロレス4月17日後楽園ホール


女子プロレスの特色のひとつ、会場を彩る垂れ幕の多彩さ。


全日本女子プロレス4月17日後楽園ホール


こっちは画面ブレぎみ


全日本女子プロレス4月17日後楽園ホール


そうだよ『全女の今井さん』も、もう見れないんだよ。というヤマモ氏の言葉、グサっときました。
そう、全女の今井さんも17日が最後だったのです。切ないなあ。この日は全ての出来事が切なかったのです。



第0試合<ミゼットプロレス>15分1本勝負
○プリティ太田<6分17秒 スクールボーイ>×ミスター・ブッタマン


全日本女子プロレス4月17日後楽園ホール


プリティ太田の試合は17日の後楽園で初めてみました。
私が女子プロレスから遠ざかっていたここ1年ぐらいの間に入団しているから
私の観戦履歴とは入れ違いになってます。
全女最後のミゼットレスラーのプリティ太田の試合を全女最後の日に見れたのも何かの縁かも

全日本女子プロレス4月17日後楽園ホール

リング下を歩くブッタマン。カメラマンとの対比でミゼットレスラーの小ささが確認できます。


全日本女子プロレス4月17日後楽園ホール


プリティ太田は若手らしい素早い動き。対するベテラン選手ブッタマンはフィジカルの面で相当厳しいのですが
味のある試合運びにベテランの技と間を見させて貰いました。
全女最後の興行は伝統あるミゼットプロレスから開始される。これには大きな意義があったと思います。
例え第0試合で開始時間までの合間の試合だったとしても……逆にそれがミゼットらしくて良かったかもしれません。




第1試合<タッグマッチ>30分1本勝負
渡辺智子&×伊藤薫<14分46秒 JOクインビーボム→体固め>○豊田真奈美&下田美馬


全日本女子プロレス4月17日後楽園ホール


豊田真奈美。女王の生還なのですよ。全女が無くなる直前に女王が里帰りされました。


全日本女子プロレス4月17日後楽園ホール


豊田真奈美と下田美馬。二人は派閥が違えぞもなかなかの名タッグチームだと思ってます。
全女と違う団体の人とではヤハリ基礎的なモノが全然違うので
外に出た人がもう一度全女に戻ってくると当たり前の話なのかもしれませんが
他所での試合よりも全女での試合の方がしっくりと来る事が再確認できるんです。


全日本女子プロレス4月17日後楽園ホール


下田美馬の柔軟体操も見所のひとつ


全日本女子プロレス4月17日後楽園ホール


この日は第1試合から豪華絢爛なマッチメイク。
特に第1試合の4人は最後まで全女に残った渡辺と、伊藤、豊田、下田。
この4人は全女倒産後から2000年前後まで全女の屋台骨を支えていた面子
(下田はラスカチョとして、97年に新日本女子プロレスへ移り、それからフリー参戦した遅れ組み
2000年頃からのラスカチョの主戦場は全女に移っていたので他の3人とはチト事情が違うのですけれども)


全日本女子プロレス4月17日後楽園ホール


試合前のシェイクハンド


全日本女子プロレス4月17日後楽園ホール



全日本女子プロレス4月17日後楽園ホール


これが噂の伊藤薫のエビスタンプ状態。
フットスタンプ>エビ固め(ボストンクラブ)>フットスタンプ>エビ固め(ボストンクラブ)……
このルーチンで永久ループを繰り返す末恐ろしい状態なのです。


全日本女子プロレス4月17日後楽園ホール


渡辺智子のラリアットが下田美馬にヒット。


全日本女子プロレス4月17日後楽園ホール


渡辺智子が下田美馬へ足四の字を。客に拍手を要請しているのが豊田真奈美……泣けてくる。


全日本女子プロレス4月17日後楽園ホール


豊田真奈美のローリング・クレイドルは世界一美しいローリング・クレイドルだと断言できます。


全日本女子プロレス4月17日後楽園ホール


飛翔天女。この日の豊田は技の失敗が目立ちました。残念です。フィジカルが悪いような印象も


全日本女子プロレス4月17日後楽園ホール


伊藤薫が豊田真奈美をパワーボムの形で持ち上げている図


全日本女子プロレス4月17日後楽園ホール


試合終了直後。赤いTシャツはセコンドにいた高橋奈苗。


全日本女子プロレス4月17日後楽園ホール


試合終了後にも紙テが舞いました。珍しい事。なぜか知らないけれども渡辺智子は下田美馬に最後まで冷たかった。




第2試合<シングルマッチ>30分1本勝負
○吉田万里子<5分52秒 蜘蛛絡み→ギブアップ>×ザ・ブラディ


全日本女子プロレス4月17日後楽園ホール


吉田とブラディは共に全女出身。
しかし、この二人は所属選手時代に全女のリングで戦った事ないと思います。多分。

共に他団体へ移籍後、双方もろもろの事情により選手数名を集めてのユニット活動を続けて
吉田万里子はM's STYLE
ブラディはTeamOK……しかしTeamOKって自主興行もやらないし、何の為の集団なのだろう?
全女最後の日に二人がシングルマッチで戦うのも因果なモノがあります。


全日本女子プロレス4月17日後楽園ホール


特筆すべきなのは吉田万里子のコンディショニングが完璧な事。
いつみてもグッドシェイプなのは素晴らしい
キャリア10年選手なのに浮き出る腹筋が出せる女子プロレスラーは稀有な存在でしょう。


全日本女子プロレス4月17日後楽園ホール


ブラディの必殺技(相手の腕をクロスさせて背中を弓反りにした上で首をしめる)
技の名前忘れ……


全日本女子プロレス4月17日後楽園ホール



全日本女子プロレス4月17日後楽園ホール


コーナーに追い詰められたブラディ


全日本女子プロレス4月17日後楽園ホール


ロープ際で仕掛けるブラディ


全日本女子プロレス4月17日後楽園ホール



全日本女子プロレス4月17日後楽園ホール


吉田万里子の蜘蛛がらみ。
吉田はレスリングと柔術系の関節技を出すのが上手いなぁと関心しながら試合をみてました。




続く